機神大戦ギガンティック・フォーミュラ

3話を徹底的に解説話にすることで、やっと納得してみることが出来るようになった。説明台詞というとバカにされるものが多いが、あからさまに視聴者に向けての解説は意図的におどけてやらない限りバカにされるのは仕方がないが、GFの場合は一応何もわかってない主人公への解説という形で違和感なく楽しめた。そもそもあのバーチャロンメカで適合率とかいわれてもなあ・・・というところに巨神ガンメンによる世界観システムをちゃんと解説されることでこれからのお話も前の2話も楽しめるようになったわけだ。3話をちゃんと作ったスタッフは偉い。

こちらも、大人たちがちゃんとしっかりしているおかげで不快感なく見ていられるわけだが、その一方で「完成されたキャラクター」と「成長するキャラクター」をきっちり分けて作るというのは物語上わかりやすいのだが、みんなどこかおかしいキャラクターでちょっとずつの変化をもたせられる富野監督の凄さをあらためて実感するのであった。オトナでも安心できるキャラクターって全然いない(たまにいるランバラルが人気なのはわからんでもない)Vガンなんて誰一人信用はできても信頼できる大人いないもんねえ・・(ジュンコぐらい?。死ぬけど)マーベットさんはダメなりに立場を投げ出さなかったので最後のほうはかなりまともになってきたけど、そういう変化を「このお話はこいつの成長物語」と決めずに描けるのは富野氏ぐらいだろう。

バカといっても本当のノータリンにギリギリならず、かといって熱血モノにありがちな信念のバカでもない、ムズ痒いながらもギリギリ共感できるというか、特定の力があって見下せないギリギリのところ、中途半端な大人、このへんの人づくり富野作品の凄さ。