経団連へのトラック特攻は物理的に無理なんです。

絶望映す身勝手な「テロ」 秋葉原事件東浩紀氏寄稿
http://www.asahi.com/national/update/0612/TKY200806120251.html

 容疑者は彼の苦しみを大人の言葉で語らなかったかもしれない。怒りの対象も曖昧(あいまい)だったかもしれない。彼が凶行の現場として秋葉原を選んだのは、おそらくはその曖昧さのためだ。もし彼が首相官邸経団連本部に突っ込んでいたら、だれもがそれをテロと見なし、怒りの実質に関心を向けただろう。彼はその点でいかにも幼稚だった。無辜(むこ)の通行人を殺してもなにも変わるわけがない。しかしその幼稚さは、怒りの本質にはかかわらない。だから、筆者はこの事件をあえてテロととらえたいと思うのだ。

意見はわかる。筆者の気持ちも分かる気がする。別に具体的にアタックの手段を示せという意図ではなかろう。でもその2箇所への特攻は物理的に無理なんです。ルートのところで書いたところでもあるが、その2つの近辺は通過してるんです。見せ付けられながら。


まず経団連会館

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一方通行の細い路地に面しており、両側にビルが建っていて、裏は川。歩道もあり、ガードレールもある。確か門の前に噴水もあったかな? 駐車場への段差部分をフル加速でナナメに突っ切りながら的確に入り口に命中させるなんてのは神業である。クルマを運転する人なら分かると思うが、重いトラックでステアリングを切りながら的確に段差を乗り越え標的に加速してアタックするなんてのは正直無理。おそらく段差で横転してしまう。ココにアタックするのは戦車クラスが必要だと思われる。そんなことが出来るなら今日からあなたも街の遊撃手byいすゞジェミニ ですよ! さすが経団連だ(偶然か故意かはわからんが)この前の道を通りながら感心したものである。


次に内閣総理大臣官邸

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ここも見事に鉄壁だ。軍隊の装備ならともかく、トラックなどではまったく手も足も出ない。敗北あるのみである。


では現場はどうか?

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R17から、信号のタイミングを見計らえば真っ直ぐフル加速できる。しかも行ったことがあれば分かると思うが下り坂である。リハーサルしたと報じられているが、確かに非常に物理的な難易度は低い。

とにかく進行方向になにか障害物があったり、カーブがあったりした場合にフルスピードで加速するというのは、たとえどんなに死を覚悟していようと本能的な恐怖がそれを阻む。あの場所を選んだというのは非常に合点がいく(善悪とかそういうのは完全に別としてだよ、もちろん)

何かの建物や車両に向かって特攻ってのは良くマンガであるシーンだけど、絶対無理。恐ろしすぎる。トラックや乗用車なんて紙切れにしか思えん。
逆に戦車とか、軍隊の装備は別格だ。あの装甲の感触を肌でしっていれば生身の人間が立ち向かうなんてのは絶対不可能であると悟る。あれ1台がどれほどの鎮圧破壊能力を持つか考えただけでゾッとする。

重要な省庁で、下り坂の先T字路の突き当たりが正門、真っ直ぐに正面特攻してくれといわんばかりという構造のが一箇所ある。防○省なんだな、これが。(もっとも、10tで突っ込んでも完ぺきに防御できる対テロ用ポールが鎮座しているけどね。)