秋葉原を殺すもの…賃料が高い再開発ビル

石丸パソコン館が閉店だそうだ。またこれでひとつ総合系パソコンショップが消える。まあ今秋葉原でパソコンを買う人ってGetewayのAthronノートとか、とにかく「一般量販店ではなかなか手にとって見られないもの」を求める層しかいないと思うので、売れ筋のメーカー系PCをそろえても全部ヨドバシに持っていかれるのは無理なきことかな。あっちはまず全商品に近い展示があるからね。

それは時代の流れなので仕方がないとして、問題はその後にどういう事になるかだ。新しいビルに立替となれば、また何処にでもあるチェーンテナントしか期待できない。

元麻布春男の週刊PCホットライン■
“アキバ”を支え続けてきた生態系を脅かす高層オフィスビル
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0812/hot562.htm

まさに上記にあるとおりだ。再開発すれば発展するなんていうのはまったく秋葉原を理解してないに等しい。
むしろ、こういう方向を目指すべきだろう。

■遠藤諭の東京カレー日記■
台北の光華商場が復活!
http://blogmag.ascii.jp/tokyocurrydiary/2008/10/post_106.html

近代的なビルなのに、中味はラジオデパートみたい。超省スペース貸しでギターショップまである始末。まるでこのビル自体が秋葉原みたいじゃないか。以前から「秋葉原の新築ビルにガード下の部品屋(一人しか入れない店みたいなの)が入れるぐらいでないとダメだよ。そうでないと行政がやる意味がない。」と言っていたのだが、まさにそうなっている。「これだよ、こういうのをやってほしいんだよ!」と声を大にして言いたい。

中国もそうだけど台湾とかに今後「世界の電気街」という呼称はもう譲らねばらならないなあ。少なくとも面白いことを(IT関連で)やるのはどんどん難しくなるだろう。今はまだ古いテナントビルがあるからそこでなんとか生き延びているけど、このまま再開発が進めばきっとどこにでもある街になる。いや再開発自体を否定しないが、中味がパチンコ屋とチェーン飲食店で秋葉原といえるか?台湾はすでに上記のようなことをやっている。行政は「ITの中心地区」なんて言っているが、こういう事ができないなら秋葉原は滅びると思う。小さい店からとりあえずITビジネスを始められる街。巨大企業を呼び込めば活性化するなんてのは幻想だ。金額は活性化しても人は活性化しないよ。

石丸の跡地にこういう展開…は無いだろうなあ。はぁ。