ヨハネスブルグの天使たち…って…ゴリ押し(≒ステマ)に引っかかった話
やたらネットで目にするので、そんなにいいのか〜とつい図書館で借りた。
まず、話題になってからというタイミングでスグに借りられた時点でおかしかった。人気作ならすごい順番待ちのはずだ。この時点で気がつくべきだった。
どうやら直木賞だか芥川賞だか知らんけど、そのへんのノミネートだったのね。賞メッタ斬りじゃないけど、ステマゴリ押ししないといかんかったのね。
読んでみた。
苦痛。
ビジュアル的には初音ミクとP4のロボットみたいなのを足した感じの(作中、DX9というヤマハのシンセみたいな名前の、楽器として扱われるエンターテイメントアンドロイド)が、落下テストと称して落ちては登ってを繰り返す、その目に映る風景、というのがキーである。ちょっと退廃的な初音ミクのPVで、「落ち続ける少女たち」みたいなのがあれば(あるかどうか知らんが)そんな感じ。
しかし、日本製でタフ、という設定の割に、弱点が関節なので人力で組み伏せれば折れる。そんなもの華奢なモノが何十メートルから落下試験して、しかも子供が老人になるまで何十年、何千回という落下試験耐久性を誇る。おかしすぎる。この時点でSFとして投げた。関節が簡素化のために軟質で特定の方向性がなくやや不自然な動作をするが楽器なのでそこは無視された、しかしそれ故耐衝撃性だけは抜群である、とかの設定もない。ただ丈夫です、でも折れます。ハードSF?ファンタジーでもそこまでひどくない。
ただの簡易プロセッサ集合体なので破損に強いです、なのに、人格をコピーできるほどの容量を誇る。アホらしくて投げた。
まだ【加速したくはないか?少年!】のほうがSF的説得力がある。
いや、まて、実はココが謎で最後に明かされる真実…もなかった。
落下試験が冒頭の1回だけで、それで壊れなかった個体たちのストーリーならまだしも、キーとなる存在がメチャクチャすぎて、単なる死霊にしかなっていない。
死霊にSF的設定を加えたせいで話が崩壊してしまっている。
それがなければ別になんともない話だったのに、まさに蛇足。
しかしその蛇足がタイトルなんだからどうしようもない。
まあ図書館においてあるぶんにはブログのネタになるので害はない。
- 追記:
これに近いモノとしては、あれだ「ブラック☆ロックシューター」
まさにアレ。
ミクっぽい何かが活躍する話。(ミクPVから拡張されて出てきたお話)
しかし、アレはまだビジュアルとして十分に楽しめた。
こっちはビジュアル的に可愛くもなく、下手すれば顔面潰されてマスク剥いだウォーズマンみたいなイメージの描写。
酷ひ…