テレビ見ていない、はどこまでが真?

「もうテレビ見ていない」は、ネット上に置いて既に常套文句の地位を確立したと思う(ちなみにテレビ見ていない=はあくまで一般向け芸能バラエティを見ていない、リアルタイムでは見ていない、という意味だと解釈している)。

だが、そういう人でも実際あって話をするにおいて結構皆芸能人の名前やモノマネがスルスル出てきてそれなりに会話が盛り上がっているケースが多い。僕はそこではまったく話に入れない。例えば木村カエラなる人物だが、僕は名前をネットで拝見した事がある程度でどういう人かは知らないし調べてもいない(調べたところでテキストデータでは知ったことにはならないだろう)レイザーラモンHGもイラストや写真を見た程度でモノマネされてもイマイチよくわからなかった。しかし、そういう芸能人の会話で盛り上がる人たちでも「テレビ見ていない」は使うのである。

YouTubeで見た、という人もいるだろうが、ではそれ以前にどうやってYoutubeでその人物に辿り着いたか?雑誌でチェック?まあネットのキッカケもあるだろうが、どうもそういう類とは根本的に接触機会が違いすぎる気がしていたのだ。

で、ようやく聞き方を変えるキッカケを見つけた。

それは「テレビ点けてます?」である。

つまり、家に帰ってまずテレビ点けますか? また(積極的に)見ていない時でも点いていますか? 家族(がいる人)は他の家族は見ていますか・・・だいたいこういうと「いや、ホワイトノイズだから」という答えが返ってくるが、まあ洋楽(が聞き取れない)のでもない限り笑って叫んでテロップまで出るバラエティが完全なホワイトであるはずはないのである。(そういう人を振り向かせるための努力がされているのだから)

うちは一人だから、テレビをつける事もあるが、ちょっと何かを始めると直ぐに消す、または消音する、まあ殆どの場合ビデオ録画なので、一時停止(のまま9時間経過して翌朝)という事が殆どで「音」が消されている。のでホワイトノイズとしては機能していない。

また、実家でもうちの母は僕に近い考えなのか「見ていないなら消しなさい」は口癖である。食事中にテレビを見ることを嫌う。寝ながら見ることも嫌う。(父は逆だが)で、消す、点けるのバトルになる事もある。

まあ、だから「テレビ見ていない」の発言には要注意であって「見てなくてもテレビ点けてますか(ビデオ鑑賞は積極的に見ているのでまあ違うと解釈)」を確認しておかねば思わぬ誤解を生む。

逆にテレビ局側としては「見ていない」と返されても「点いていれば」それで十分であろう。そういう番組作りが大半だし、むしろ積極的に正座して見るような番組ではバラエティ芸能など成り立ちようが無いし、録画されてCMを飛ばされるのもそういう「正座してみる番組」であるから製作したくないだろう。

しかし、テレビやラジオ、音楽を一切流さず黙々と何か作業している、というのがどうも今の世間の感覚からすると少数派なのかもしれない。いまの職場でも僕はラジオがうるさいので消したいのだが、そう言うと「まったくテレビもラジオも流れていない環境で黙々と仕事するなんて気持ち悪い」という答えが返ってくる。(電話とかファンとか隣の部屋の雑音とか無音というわけではないし)僕はむしろそっちの方が集中できて楽だし、家でも何か始めるとそういう垂れ流し音?(ストリームサウンドというのか?)は邪魔で消してしまうのだけれどやはり少数派ですか?

ネットがテレビの地位を脅かすとしたら、この「ながら」を制し始めたときだろう。
今のところネットの時代といわれても、ここを押さえている限りテレビはやはり圧倒的に強い。ネットメインの人でも「テレビラジオを点けてない、流してない」とまで言い切れる人はまだまだ少数派ではないかと思うから。