NHKの朝の連ドラで「まんまんちゃん、あん」やってほしいなあ、と思うこのごろ。

とめはねっ!」がドラマ化されるようだが、そんなことをするぐらいならこっちをやってほしい「まんまんちゃん、あん」
このマンガは寺に嫁ぎながらすぐに伴侶をなくすことになった「めぐり」を通して現代日本の寺が抱える後継者問題を鋭く描いた問題作である。だが、こう書くとドラマっぽくないけど実にNHKくさい要素がたくさんある。特に朝の連続テレビ小説のお約束にはぴったりだ。

  • 元気いっぱいのヒロインが主人公
  • ジジババ向けなのでアーバンライフ禁止。懐かしい風景であること。家族の話であること。
  • 社会的雰囲気を盛り込むこと。
  • 細かいエピソードの積み重ねで大きな伏線や謎解きとかはなし。

「まんまんちゃん、あん」はどうかというと

  • 若い童顔巨乳の元気いっぱい貧乏、化粧っ気なしの「めぐり」というヒロイン(新人向け)キャスティング次第でオタク層も鷲掴み
  • 寺が舞台ということでジジババ向け要素満開
  • 大家族から嫁いできためぐりと、檀家や寺の家族関係という、家族のお話
  • 若いイケメン坊主が4人も出てくるので、老若とわず女性の支持は確実(実にツルピカアイドルユニットが組めそうである)特に最後に登場する成田慈恩(じおん)は名前も今風(ガンダム風)で宜し。
  • 寺や檀家の日常ということで感情移入しやすく、興味深くみられる中高年は多いのではないか。
  • 今の寺に嫁がいるという矛盾や世襲、金の話など下世話でありながら社会的な話であり、実に国民向けである。
  • 寺での日常パートは実にコメディなタッチで展開しており、ゲラゲラ笑ってみられる国民向けな作り。
  • それでいて基本ダークな話という芯があり、泣かせる。
  • 四季や寺の美術はかなりこだわらないといいドラマになりそうにないので、民放では無理だろう。

うーむ、実にNHKっぽいぞ。問題としては

  • めぐりのサービスシーン(直接的な裸はないが、パンチラ、ブラチラはよくある。ただ、寺の坊主の煩悩を刺激しまくるというストーリー上の「必然性」があるので削るとどうも・・・)

NHKの連ドラは東西交代制だが、やはりこの「かっこつけないノリ」は「ちりとてちん」などでも評判の西日本大阪放送局制作で。

無理か。せめて夜ドラ枠で(上海タイフーンとかあのへん)
なぜか日本のテレビ局って実写化困難そうなものばっかり選ぶ傾向が多くて辟易する。こういう実写にすれば最高に面白そうなマンガはいっぱいあるのに。

とりあえず、うちの寺の坊さんにも読ませてみたい。

ひじる日々 東京寺男日記 ehipassiko!
『まんまんちゃん、あん。』が描いた日本仏教問題の最深部
http://d.hatena.ne.jp/ajita/20090619/p1