大手コンサル的なモノ言いが通じないってことをそろそろ自覚するべき

ちきりん氏が久しぶりに激おこしております。
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/?of=1

ちきりん氏はだいたいコンサル的な仕事みたいですが、コンサルタントってのはだいたいにおいて経営者層に「こうしたほうがいいですよ」っていう職業です。つまり「こうです!」って言わないといけない。

「私は、このような前提条件において、このようなことが考えられますので、このようにすることが良いと思いますし、このプランを選択する人を応援します。」(しかし、条件がかわれば、また変わりますので、お客様のお考えにはそぐわないかもしれません。)

的なブログ的に波風を立てない書き方(のもの言い)をするコンサルはいらないのです。

たとえ結果的に失敗したとしても「コンサルの意見を聞いてもまだダメだったんだから、自分だけで決断したのではもっとダメだったろう」ぐらいに思わせられたら超一流です。

「あくまで経営者の決断を後押しするだけ」とはいうものの、もう少し付け加えるなら

「経営者が決断したいんだけど自信が持ちきれないので「コンサルがああいいったから」って言い訳を用意してあげる」

ぐらいの職業です。

マッキンゼー自身も「マッキンゼーの役割とは「マッキンゼーが言うなら」というお墨付きを与えてあげることである」って言ってますし。


なので、ちきりん氏の意見を「自分もそう思っていたんだけど、ちきりん氏が言っているならやっぱりそうなんだ!(しかも俺より全然深いところまで考えてる!さすが参考になるなあ〜)」的な決断の葛藤における自信の強化渇望を持っている人にはものすごく響くのですが、そうでない人には全然響かない。

読者が広がるにつれてコンサル的な意見を求めていない人にも届いてしまいますので、当然反発する人も出ます。

ただ、反発すると言っても「ちきりんにこう言ってほしい!」って潜在的なコンサル渇望を求めている人なら「こうでしょ!」って言えますが、別にそんなこと思っていない人にとっては「この場合は?このケースでは?思考が足りてないんじゃない?プププ」と単に「偉い人」をチクチクして遊ぶだけの対象になってしまいます。

コンピュータ以外は素人ばかりの世界に現れたプロの経済人の意見は、それを渇望していた人には届きますが、読者が広がるにつれて、そうでない人にも届くようになった。むしろプロの経済人ってこんなもんなの?っておちょくって遊ぶ格好のターゲットになたと。

そんなところだと思います。