ガンダムで考えるオタクファッションスタイル論。結局のところシルエットの問題じゃないの?

ダサオトコに良いモノ着せればなんとかなると思ってるような人は、大抵初代大河原ガンダムに今の00カラーを塗ろうとしているようにしか思えない。これが通用するのはせいぜい逆シャア以降のスタイルの持ち主に対してであって、大河原初代には通じないだろう。いや、初代だって大丈夫ですよ、と言う人はおそらく Ver.2 か Ver.Ka しか見ていないのだ。大河原初代ガンダムのプラモに最新のエアブラシテクニックを駆使してエクシアに塗ったところで、やっぱりそれは大河原ガンダムでしかないのだ。ただ、まったく塗装する気もない場合に、塗装テクニックを伝授すること自体は否定しないけれども。

結局のところ、最近の「イケてる」というのは頭が小さく頭身が高くなければ映えないわけで、最近の若い人にはけっこう頭身が高い人が多いということだと思う。洋服である以上、その前提からはそう簡単には抜けられない。半ズボンにTシャツでメタボなアメリカ人でもそれなりに映えるというのはそういう事だと思う。初代の大河原シルエットのガンダムをいくらエクシアのカラーで塗ったってどうしようもない。

僕の場合は、頭は自転車のヘルメットがXLしか合わないでかさな上に、医者がレントゲンを見せながら「一般の骨格と違う」といわれるほどナデ肩で、ガンダムでいえば、どんなにアメ横とかで店員さんに聞いてコーディネートしたところで、それは初代大河原デザインのジムから肩アーマーを外したようなモノにジェガンのカラーを塗った様な状態だ。

これをどんなに塗装でカッコよく見せようとしたって、せいぜい迷彩ぐらいしか思いつかないだろ(笑) ブランドや色でどうなるもんでもない。ごくタマに肩パッドの入ったスーツやジャケット(そこらの問屋でかったノーブランド)を着ているだけで「何今日はオシャレしてんの?」とめったと口を利かない女性にまで言われるんだから、やっぱりシルエットだと思わざるを得ない。

岡田俊夫氏がどんなに痩せたって(その意思の強さは素晴らしいとしても)、カッコよく見えるかというのは別問題。ゴッグアッガイになったところでシルエットを考えれば、まだハイゴッグのほうがカッコイイだろ?頭蓋骨は小さく出来ないんだ。やはり大きなお友達としてはハイパーハンマーも水中機雷も寄せ付けないゴッグに憧れを感じざるを得ない。機動性と隠密性に優れたアッガイのよさを理解するにはいろいろな前提知識が必要なんだから。

少々短足でデブで顔がわるくてもドムのように肩幅がガッチリしていて安定感があれば大抵なアメリカンスタイルでOKだろうし、ガリでチビでも全体的なシルエットが良ければF91だと思ってOK。

モデルとか人間離れした極端な体形ならそれはすでにモビルスーツじゃなくてモーターヘッドなので、テカテカでもコテコテでもキンキンギラギラでも好きにすればよろしい。

が、大してデブでもガリでも超ブサメンでもないが冴えない日本人男性の場合は大抵頭と顔がでかくて肩幅が小さいんだから、これはもう初代大河原ガンダムかジムかザクから肩アーマーを外した状態でしかない。カラーリングやディテールアップでどうなるもんでもない。昔のガンプラみたいに切った張ったして足を伸ばしたり肩のボリュームアップしたり頭を4分割して詰めたりはできないのだから。

今のファッション理論ってのは元からしてせいぜい無塗装の00プラモをどう塗るか、どうディテールアップするか、エクシアかデュナメスかキュリオスかバーチェ激ヤセしてナドレ化、ちょっとガンダムカラーは無理だからティエレンかフラッグで行こうよ、とかいう次元で会話してるんだから、初代大河原ガンダムにはどう考えても当てはめるのは無理だ。

だからといってトゲトゲの肩アーマー装着(メタルファッション)とか迷彩塗装は行き過ぎなので、小型の肩アーマー装着(肩パッドの入ったスーツかジャケット)でいいんじゃないだろうか。シャツでなんとかするのはまず不可能と認識するのがよいかと思われ。

まあ暑いからシャツしか着ないけどな〜

塗装やディテールアップでこんな変身は無理なのだぁ。